2025年春、「こども音楽療育士」としての活動を本格的にスタートさせた、坂根ここのさん。
保育と音楽──どちらも坂根さんにとって、幼い頃から自然とそばにあったものだった。

3歳の頃に抱いた保育士になるという夢。
音楽好きな両親のもとで育ち、日々の暮らしにはいつも“音”があった。
福知山高校の音楽部では、ギターや民族楽器にも親しみ始めた。

そして、ある日音楽療法士のコンサートに行ったことをきっかけに、「音楽療法」という言葉に出会う。
大学では保育士資格と並行して「こども音楽療育士」の資格も取得。卒業後は認定こども園に就職し、2年間勤務した。

転機となったのは、「Fukuchiyama Magazine」編集長でもある吉田佐和子が代表を務める、一般社団法人福知山芸術文化振興会との出会いだった。

最初は保育士として働く傍ら、アートボランティアとして参加していたが、活動を続けるうちに、振興会の理念に強く共感し、「自分の人生は自分で切り拓きたい」と転職を決意。

2025年4月、株式会社Locatellの正社員となると同時に、振興会の事務局長としても活動を開始した。
「こども音楽療育士」は、音楽を用いてこどもの心身の発達を支える専門職。感情表現、身体の動き、コミュニケーション、集中力など、こども一人ひとりの状態に合わせて関わっていく。

特に発達に特性のあるこどもに対しては、個別支援を行ったり、親子の愛着形成をサポートする役割も担っている。
現在は、株式会社Locatellで当マガジンの取材・執筆を担当するほか、公演制作やSNS発信などの業務にも携わっている。
更に、全国各地の文化芸術の現場を訪ねて学びながら、自らの視野を広げる日々だ。
「まずは自分自身が、豊かな体験を楽しむこと。それが、こどもやご家族にも伝わると思うんです」と坂根さん。

Locatellでの複業支援を受けながら、個人事業主としての活動も広げている。
保育と音楽の力を信じて、こども一人ひとりが「生まれてきてよかった」と思えるような環境を、これからも丁寧に育んでいく。
坂根ここの〈@kokono_coco〉
京都府立福知山高校出身。こども音楽療育士/保育士。
ギター、ピアノ、民族楽器、歌などを通じて、「音」の楽しさや安らぎを伝える活動を行う。
2025年4月に株式会社Locatellに入社。一般社団法人福知山芸術文化振興会の事務局長も務める。
個人サイト:https://plum775213.studio.site