京都府福知山市でフォトスタジオ「studio nanka.」を営む松本健汰さんと、セレクトショップ「なんか、たぶん、服屋。September.」を展開する、もりみきさん。
仕事は違えど、そこには深く共鳴し合うものづくりへの情熱がある。
2人が出会ったのは、舞鶴で行われたイベント。
たまたま出店場所が近かったことから自然に会話が生まれ、意気投合。かけがえのないパートナーとなった。
松本さんはカメラマンとしての表現を軸に、コーヒーの焙煎、ブランドのクリエイティブ支援など、幅広い分野で活躍するマルチクリエイター。
みきさんは、服のセレクトショップをポップアップ形式で各地に出店する活動を行っている。
パートナーとなってからはクリエイターとして、互いの活動に深く関わり合うように。
みきさんのポップアップショップのビジュアル撮影は松本さんが手がけ、松本さんが行う撮影ではみきさんの色彩感覚と空間づくりのセンスが活かされる。
服の仕入れも、韓国やタイの市場を歩きながら一緒に選ぶようになった。

松本さんが撮る写真には、みきさんにしかない感性が反映されているという。
「彼女はなんでもない風景の中にかわいさを見出すのが得意なんですよ」と松本さん。
「やりたいことのイメージが自然に共有されていく」。そのシンクロは、表現の精度を高め、互いの活動に深みをもたらしている。
「1人では抱えきれなかったことも、2人ならできるようになった」と話すみきさん。
2人の違いも大切な要素だ。目の前のことに夢中になりがちなみきさんの隣で、松本さんが全体を冷静に見渡す。
みきさんの直感力や繊細な感覚は、松本さんの表現に新しい風を吹き込む。
その絶妙なバランスが、視野を広げ、新たな可能性を生み出す。
お互いに影響を与え合う2人だからこそ、だろうか。
みきさんは、旅する服屋の次の展開としてオンラインや常設店舗を、松本さんは新しい場所や人との出会いを求め、自由に旅するような働き方を模索している。
似ているようで異なる考えをもつ2人。

それでも居心地がいいのは「好きなものが似ているというより、嫌なものが似ているのかも」とみきさんは笑う。
互いの違いを認め、感性を響かせ合いながら生まれる創造の日々。
肩の力を抜いて、自分たちらしく。そんなクリエイティブな暮らしが、2人の間には流れている。
松本健汰〈@m_t__i_n〉
2017年 東京から舞鶴市へ移住。カフェの運営をしながら地域との 繋がりを育む。2023年4月よりフォトグラファーとして独立。福知山市でフォトスタジオ『studio nanka.』を設立。
studio nanka.:@studionanka_
もりみき〈@i_am_minimiki〉
1997年3月29日生まれの28歳。神戸市外大を1年の後期から休学、古着屋で店長として働き始める。その後、個人のセレクトショップで数年働き、その間大学中退。2020年9月コロナ禍で独立。POPUPのみの服屋、September.を運営中。
なんか、たぶん、服屋。September.:@sept_by_minimiki