ジンといえばカクテルのベースとしての印象が強いが、ボタニカル(植物素材)の個性を活かしたクラフトジンが登場したことをきっかけに、つくり手の個性が反映された独創的なクラフトジンが生まれ、世界的にブームとなっている。

福知山市上川口地域にある「森の京都蒸溜所」。
江戸時代の1860年に創業した日本酒の酒蔵を継承し、当時の趣を感じられるようにリノベーション。

森の京都蒸溜所(Natural Spirits株式会社)として京都の素材を生かしたクラフトジンを創っている。

酒蔵の景観を残しながらリノベーションした「百年蔵」や、テイスティングや商品販売を行う「メイン棟」、枯れ山水の庭「ZENガーデン」などの施設を兼ね備え、2024年にオープン。



ジンに使う材料を栽培する農園「ボタニカルファーム」も併設し、ジュニパーベリーや山椒、レモン、ハーブ類など香り豊かなハーブや果実を育てている。

夏場の草刈りは重労働で、せっかく育てた若葉が鹿に食べられてしまうことも。自然の中で営むことの厳しさも感じているという。


ハーブを手に取り「この香りがジンのよさを引き出すんです」と微笑むスタッフの姿からは、深い探求心がうかがえる。
日々の手間や試行錯誤が、唯一無二の香りと味わいを生み出しているのだ。

森の京都蒸溜所のジンがまとう山椒や柚子の香りは、焼き鳥や煮物など和食との相性も抜群。


いつもの食事にアクセントを加えてくれる。クラフトジンを通して、この土地の風土を味わってみてほしい。
森の京都蒸溜所
福知山市下小田204番地
Instagram:@morinokyotodistillery